「京都鉄道博物館(京都府 京都市 下京区)」の紹介です。
’25年3月に個人旅行で相方と2人で2泊3日で「京都」に行きました。「京都」に訪れるのは’23年11月に紅葉を見に行って以来となります。
前回の「「京都鉄道博物館-1」(’25年3月 京都旅行-2)」からの続きとなり、旅行初日の紹介となります。
旅行初日は天候に恵まれない予報でしたので、屋外での京都観光はしないで、「京都鉄道博物館」に訪れる事を数日前から決めていたことになります。
鉄道関係の少々、マニアックな内容も含まれますので、ご興味の無い方はサラッと流していただければ助かります。
前回は鉄道車両を中心に紹介させて頂きましたが、今回はその他の物の紹介となります。
「洗面所」が駅のホームにある駅がかつては存在し、「洗面所」のある駅は「時刻表」に記載がありました。
駅のホームが再現されている場所がありました。懐かしく感じるのはホーム上の「洗面所」です。
現在、存在しているかは分かりかねますが、かつて「東海道本線」の「米原駅」で見た記憶があります。
「洗面所」が設置されていた駅は幹線の中間駅が多かったように思います。
なぜ「洗面所」がホームにと思われるかも知れませんが、かつては蒸気機関車が牽引する客車列車が多数走っており、冷房もなく窓を開けて走る事もありましたので、顔がススで汚れる事も多くあり、また蒸気機関車は給水も必要だったため、蒸気機関車の給水設備のある中間駅ではそこそこの停車時間もあり、乗客も顔を洗ったりするために「洗面所」が設置されていたことになります。
また、かつては夜行列車も多く走っていたので、蒸気機関車の運用がなくなった後でも、歯磨きなどをするためにも利用されていました。

こちらは模型のホームとなりますが、この模型にも「洗面所」がちゃんと再現されていて嬉しい感じです。

復刻版となりますが、’72年3月の「時刻表」の凡例のページです。
左に「駅にあるいろいろな設備」と言う説明書きがあります。
ここに「洗面所のある駅」と言うマークの説明があります。どこの駅にも「洗面所(トイレ)」はあるのでは? と思われるかもしれませんが、このマークのある駅は前述の様にホームに「洗面所」があることになります。
その他にも「電報が打てる駅」、「赤帽のいる駅」など今となっては絶滅危惧種あるいは死語のような文字が見られて興味深いです。「医療設備のある駅」と言うのもあったのですね。

「京都鉄道博物館」では「硬券」の印刷機なども見られます
こちらも懐かしい切符となりますが、いわゆる「硬券(こうけん)」と言われる硬い厚紙で作られた切符類です。

その「硬券」の印刷機も展示されていました。 どの様に作動して切符が印刷されるのか興味深ったです。実際に動いて印刷している状態が見られればと思いました。

活字を組んで並べた「組版」で印刷するいわゆる「活版印刷(かっぱんいんさつ)」となり、その「組版」も見られました。
かつては日本中の切符がこのようにして印刷される「硬券」だったので、ものすごい種類があり、新しい路線ができたり、運賃変更の時などにも莫大な工数が掛かっていた事と察します。
「硬券」はかなり前に無くなった様に思っていましたが、「JR」では「JR北海道」の1部で2019年まで使われていたそうです。
地方の1部の私鉄では今でも「硬券」が使われている様です。

昔の駅を再現した場所もありました。「硬券」は入っていませんでしたが、昔の駅には自動券売機などは無く「出札所」で切符を駅員さんにお願いすると下の写真のラックから切符を出して、「日付印字器」で日付を印字してもらい購入してたことになります。

そして「改札口」では「改札鋏(かいさつきょう)」で、「切り込み」を入れてもらい、ホームに向かっていました。「鋏痕」は駅ごとに異なるように思われているかもしれませんが、全国でおよそ140種類あった様です。
「硬券」と共に懐かしい思い出です。

「京都鉄道博物館」では「パタパタ式」の表示機を操作できます
こちらも絶滅危惧種になりつつある「パタパタ式」の表示機(反転フラップ式案内表示機)が見られました。
下に操作盤があり、自由に操作することが出来ました。
この「パタパタ式」の表示機は通称「ソラリー」とも呼ばれているそうです。「イタリア」の「ソラリー社」の特許であることよりその様な通称があるとの事です。
駅だけでなく空港でも良く見かけましたが、ほとんどが液晶表示に置き換えられています。

指定券の手配をオンライン方式に切り替えることを目的として、1965年に「みどりの窓口」が誕生し、その当時、使われていた「マルス(MARS : Magnetic-electronic Automatic Reservation System)端末」です。
それ以前は、指定券や寝台券は列車ごとの台帳で管理され、駅からの電話連絡で空席照会や予約をしていたので、時間がかかり、重複発行(ダブルブッキング)などの問題もあったようですが、この端末からホストコンピュータにアクセスする事により、格段に効率良く、かつ間違いも減りました。
乗車駅、下車駅、列車名などが書かれた穴にピンのような物を刺して、対象列車の指定席の予約、発券をしていたのを「みどりの窓口」で良く見かけた事を思い出しました。
最近ではインターネットでの予約、駅の自動券売機で指定席などの発券も出来るようになったので、「みどりの窓口」のある駅は減っている事になります。

かつては「新幹線、特急、急行列車」のデッキ部でよく見られた「冷却飲料水」です。右上の「紙コップ」は「コップ」となっていますが、実際には「封筒型」になっていて、自分で口を広げ「コップ状」にして冷却水を入れるようになっていました。
ペットボトルの飲料水が一般的になってその姿を消すことになりました。

「京都鉄道博物館」からは「東寺」と「新幹線」が眺められます
「東海道新幹線」で「京都駅」に近づくと「東寺(とうじ)/ 教王護国寺(きょうおうごこくじ)(京都府 京都市 南区)」が見られますが、ここ「京都鉄道博物館」からは「東寺と新幹線」と言う日本らしい光景が見られます。

そして向きを変えると高さ131mで「京都市内」で一番高い建造物である「京都タワー」が見られます。「京都タワー」ほぼ「京都駅」にあり、ここ「京都鉄道博物館」までの直線距離は約1.5kmとなります。

かなり見応えのある「京都鉄道博物館」でした。
相方は鉄道には全く興味が無いのですが、このような施設に嫌がらず同行してくれて感謝です。

まだまだ紹介したい内容が沢山ありますが、マニアックな内容になってしまいますので、「京都鉄道博物館」の紹介は今回で最後とさせて頂きます。
’25年3月に訪れた「京都旅行記」は数回に渡って紹介させて頂きますので今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。


コメント
そう言えば昔はホームに洗面所があったような(^^♪
東寺と新幹線は新旧を感じるコラボですね。
nice!です(^O^)/
鉄道員の転勤がありました、今もあるのかな?
田舎ですから、転勤で引っ越していくのは滅多にないことでした。
改札鋏(かいさつきょう)。懐かしい。1つほしいなぁ。
鉄道博物館はかなり深いです。ご紹介ありがとうございます。
おはようございます・・・(^-^)!!
梅小路機関区、京都駅を出て新大阪に向かう途中に
見えますね。
一回行きたかったです、少し鉄ちゃんなんです 😀
若いころ、夜行列車で終着駅に着くと、ホームの洗面処(水道の蛇口がならぶだけ)で
顔を洗い歯を磨いたことがあります、東京駅にもありました、昔話ですね
マルス、なつかしいなあ。
勤務先がマルスの開発にからんでいたので、これを何度も
見かけました。
訪問&ナイス・有り難う御座います。
nice!の押し逃げで申し訳ないですが・・・。
今日の郷山は、雲が拡がり・陽射しの無い時間も・・・吹く風が北寄り・気温は高めだが、猛暑日回避の気配に・・・其方は、何ですか!!。
マルス端末懐かしい!
みどりの窓口で指定券の予約をしてもらう時、駅員さんが時刻表を片手にパタパタと操作していたのを思いだしました。
実際に操作体験できる機会とかあると世代的には歓喜の声が上がりそうです。
niceです☆彡
改札鋏がとても懐かしいです。今はもう使われてないのでしょうね。
随分前に京都鉄道博物館に行きましたがこんなに丁寧に見学しませんでしたw
「パタパタ式」の表示機も懐かしいです。
子供のころ夏休みに母のお姉さんの家へ遊びに行くのが恒例でした。
記憶が曖昧なんですが秋葉原~銚子まで蒸気機関車の列車だったと思います。
私たちは終点まで乗るんですが、佐倉だったかなぁ降車する人が多くてほぼガラガラになります。
その直後にトンネルがあって、窓を閉めて回るのが大変でした。
ご訪問しました。
改札鋏、カチカチとした音が懐かしいです。
混雑時には駅員さんが早業で処理していたことを想い出します。
自動改札と変わらない位の早さだったと思います。
拝読しました。時は金なり*名古屋からは40分・あっという間に京都駅
Nice!
なるほどマニアックですね。^^
楽しく拝見しました。
ぼん様
懐かしいの連続です。
改札鋏の音を思い出します。
リズミカルに改札鋏を使う駅員さんの姿を思い出しています
ナイス!
京都鉄道博物館、リニューアルする前に一度訪れました。
SLがけん引するトロッコにも乗りました^^
改札鋏 懐かしいです。
お世話になりましたもの
幼い頃電車に乗るのは近郊ばかりやったからかな?こんな分厚い切符やったっけって思いながら拝見しました。
(# ̄  ̄)σ・・・Nice‼です♪
私のまだ知らない光景が、見られて勉強になりました。
Niceです。
「洗面所」の存在や硬券の印刷機など、鉄道の歴史を感じるディテールが素敵ですね。
パタパタ式表示機を実際に操作できるなんて、子供心に戻ってワクワクしました!
「東寺と新幹線」のコントラストや、懐かしい冷却飲料水の写真も印象的です。
鉄道マニアでない方でも楽しめる内容で、私も早速行ってみたくなりました。
次回の京都旅行記も楽しみにしています!
洗面所は初めてみました
封筒型の紙コップ、懐かしいです
NICEです👍
お早うございます
明野のヒマワリ(サンフラワーフェス)に
コメントをありがとうございます。
ヒマワリには青空が似合います(^^♪
懐かしい小物もたくさん展示されているのが
いいですね、ますます訪れて見たくなりました。
お邪魔しました
ちょっと調べたら埼玉、名古屋、京都にある鉄道博物館が三大鉄道博物館らしいですね。
きっと観甲斐があったでしょうね。
Niceです!
拝見しました。
NICEです(^^)
中学生のとき、急行だいせんの寝台車に乗るための寝台券を入手した際、あえてマルスが導入されていない駅へ行って硬券で発行してもらったことを思い出しました。
お邪魔しました(*^-^*)
おはようございます nice!(^_^)
そういえば私もどこかで封筒型の紙コップを
使った記憶がありますね。とても懐かしいです。
駅のホームに洗面台がある光景は、なんとなく懐かしいですが
でも実際に見たことがあるかどうか…定かではありません^^
懐かしいですねぇ、このハサミ
昔は改札に人がいてひとりひとりの切符を切ってましたねぇ
私も長年印刷業界にいましたので活版印刷は知っていますが
文字を組むのは大変だったろうなぁと思います!
ブルーに染まったホームが素敵です(^^)
ホームに洗面台なんてあったんですか?初めて知りました。
博物館、懐かしいのがいっぱい有りますね。
京都じゃ無いけど、青森駅で買った入場券の硬券持っています。
nice!です(‘∇^d) ☆!!
訪問&ナイス・有り難う御座います。
JRの駅も様変わりで・古き良き時代の面影が無く成って来ましたね・・・昔人間には、寂しい気も!!。
今日の郷山は、薄雲が拡がり・陽射しが弱い空模様・・・吹く風が北寄りだったのに・気温が高めで、猛暑日の一日に(>¡<”!!・・・其方は、如何ですか!!。
いつもわがブログにご訪問いただきまして、ありがとうございます!
nice!です!!!
こんばんは
読んでいて懐かしかったのは紙コップです
あれ、あんまりお水が入らないんですよね
あと、車内で切符をチェックする駅員さんがいたことも懐かしいです
京都鉄道博物館…は中学の頃からチャンスがあれば
…と思ったきり、チャンスを逃しています。
京都水族館には行ったんですけどね(笑)
京急青物横丁駅の発車案内が、デジタル技術でパタパタ復活だそうです!