地下鉄博物館(ちかはく)(東京都 江戸川区)
’24年7月に「地下鉄博物館(ちかはく)(東京都 江戸川区)」に日帰りで訪れました。以前に相方と2人で訪れたことがありますが、今回は相方とのスケジュールが合わなかったので、1人で行ったことになります。
「鉄道関係」の少々マニアックな内容も含まれますので、ご興味のない方は軽くスルー願います。
地下鉄博物館の場所は?/地下鉄なのになぜ高架駅?
「地下鉄博物館」の場所は「東京メトロ 東西線」の「葛西駅」下車、徒歩1分の所にあります。「東京メトロ 東西線」のガード下に位置している事になります。
地下鉄なのに高架下?と思われるかもしれませんが、「東京メトロ 東西線」は「南砂町(東京都 江東区)駅」を出ると地上に出て、終点の「西船橋駅(千葉県 船橋市)」までずっと地上を走っています。
その距離は「東京メトロ 東西線」の約半分の距離である約14Kmとなります。
この区間は地盤が弱いこと、また住宅が少ないことなどから高架線で建設を行ったそうです。

「葛西駅」下車、徒歩1分となり「地下鉄博物館」の表示も出ているので迷うこと無く到着することが出来ます。
「地下鉄博物館」の開館時間、休館日は以下となります。
開館時間10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日毎週月曜日※、年末年始(12/30~1/3)
※祝日・振替休日となる場合、その翌日
入館料:大人:220円 / こども:100円 (※満4歳以上中学生まで)
↓ 最新情報は「地下鉄博物館」公式サイトを参照願います。
地下鉄博物館(ちかはく)

丸ノ内線開通70周年展 車両編
公式サイトにも紹介がありますが、色々なイベントが開かれていて、私が訪れた時は、ちょうど「特別展 丸ノ内線開通70周年展 車両編」が行われていました。
「丸ノ内線」は「東京メトロ」の中でも馴染みの深い路線の一つとなりますので、この機会に訪れたことになります。

早速「丸ノ内線」の「300系」にご対面です。1953年(昭和28年)に落成した車両となり、両側に運転台のある構造で、車両長は18mとなります(JRの一般的な車両は20m、新幹線は25mです)。
つい最近までこの形式の車両を「丸ノ内線」で見ていたように感じますが、「方南町支線」での運用も含め1996年(平成8年)7月に全廃されたことになります。
「深紅」の色と「サインカーブ」のデザインは登場当時にはかなりモダンな印象だったと思いますし、今でも忘れられない素晴らしいデザインだと思います。
隣には「東京地下鉄道1000形電車」が見られます。1927年(昭和2年)の「銀座線」(当時は「東京地下鉄道」)開業に合わせて作られた車両となります。そしてここ「地下鉄博物館」に展示されている「1001号車」2017年に重要文化財指定に指定されています。

訪れた時は前述の様に「丸ノ内線」の特別展が開催されていたので、普段は入ることの出来ない車内にも入ることができました。
外装、内装ともに綺麗に整備されているのが嬉しいです。

但し、運転席の近くは立ち入り禁止だったので、ズームで撮影しました。

前述のようにこの車両が「昭和28年(1953年)」製であることを再認識させて頂きました。

「丸ノ内線 方向幕」、「西銀座駅」とはどこ?、「南阿佐ヶ谷駅」終点?
少々マニアックかも知れませんが私は鉄道の行先を示す「方向幕(「行先字幕」、「行先表示幕」)」に興味があります。今では存在しない「行先」などが見られるのが興味深い事になります。
最近の車両はLEDでの行先表示が多いですが、このようなアナログタイプの「幕」形式の方が味があると思っています。
以下のはいずれも「丸ノ内線」の「方向幕」となりますが、右側に見られる「西銀座」は現在の「銀座駅(東京都 中央区)」となりますが、1957年 から 1964年の間は「丸ノ内線」と「銀座線」のホームとは改札内で接続されていなかったので現在は存在しない「西銀座駅」という別の駅として開業したことによります。
また、左下には「南阿佐ヶ谷(東京都 杉並区)」が見られますが、これは終点の「荻窪駅(東京都 杉並区)」の一駅前となり、「荻窪駅」までの開業(1962年(昭和37年)1月)の約2ヶ月前(1961年(昭和36年)11月)に開業した駅となり、たった2ヶ月間だけ終点駅となっていました。
「丸ノ内線」の「新宿駅-荻窪駅」間は「青梅街道」の下を走っていますが、「青梅街道」上には1963年(昭和38年)12月まで「都電 杉並線」が走っていました。そしてこれらと平行するように「中央線、総武線」が走っていてこれは1966年(昭和41年)に「荻窪駅」まで高架、複々線化が完成し、輸送力が増した事になります。輸送力が増すまでは現在以上の通勤ラッシュだったことと思われます。そのため、たった1駅間だけでも2ヶ月前に先行開業する必要があったと察しられます。
尚、「南阿佐ヶ谷駅」にはかつて下り上り線をつなぐ渡り線がありましたが、現在は撤去されているので、折り返す事は物理的に不可能となります。

前述の様にこの車両は両側に運転席があり、反対側の行先表示は現在は存在しない「西銀座」でした。

この「丸ノ内線」の車両が走行しているのはどこで見られる?
「丸ノ内線」にはパンタグラフがないです。電源の供給は走行用のレールとは別に、並行して第三の給電用レールがある「第三軌条方式」となり、「東京」の鉄道では「丸ノ内線」のほかには「銀座線」だけとなります。
また、線路幅も1,435 mm(標準軌)(「新幹線」と同じ線路幅です。一般の線路幅は1,067mmが多いです。)のため、両線とも他鉄道との相互乗り入れはしていない(出来ない)事になります。
「東京」などで使われていた車両は地方の私鉄などに売却され第二の人生を送る事も多いですが、このような事情もあり、引退後、日本国内で使われることはなかったのですが、南米の「アルゼンチン ブエノスアイレス市」に譲渡され使われることになりました。
海外、たとえばニューヨークの地下鉄等でも、このような形式(第三軌条方式)が見られます。
現在ではさすがに老朽化のため、別の形式の車両にも置き換えられているようですが、現役でも運用されている「丸ノ内線車両」もあるとの事です(塗装などは変更されている車両もあるようです)。
そして、2016年3月、東京メトロ(東京地下鉄株式会社)が現地で走行中の4両を買い戻し、「中野検車区(東京都 中野区)に搬入され、日本での引退時の状態で保存されていますが、残念ながらこれらの車両の一般公開はされていない事になります。

「地下鉄博物館(ちかはく)」では「鉄道運転シミュレーター」も楽しめます
常設されている「鉄道運転シミュレーター」もあり、こちらは入館料だけで楽しめます。
私が訪れたのは平日だったので、並ぶことなく利用することが出来ました。

ここに訪れたのは2回目となり、前回は相方と訪れましたが、相方は「鉄道」に興味が無いので、あまり長居することは出来無かったですが、今回は1人で訪れたので滞在時間に気兼ねなく、なじみの深い「丸ノ内線」について新たな発見もあり、意義深い1日を過ごすことが出来ました。
コメント
鉄道博物館は興味あるもので満ちています。ファンにはたまらないでしょう。
これは興味深いお話です。
東西線は通勤等でよく利用していた路線ですが、
ココへはまだ行ったことがありません。
Niceです
niceです
nice!
nice!
結構、面白そうですね!
今度行ってみようかしらん(^^)
Nice!
とても見やすく工夫されましたね
私は次記事を持ってSeesaaブログに移行します
これからも宜しくお願いします
WordPress+Cocoonですね。
丸の内線は、今はかっこいい車両になりましたが、
昔の丸い車両もレトロ感があって良いです。
RSSに登録させて頂きました。
葛西は数年前まで毎週月曜日に行っていたので
ここの前を、休館かぁ…と通り過ぎていました。
面白そうですね!入館料の安さにも驚きです^^;
拝読しました。何もわからずに続けてきたblog
此処に来てコメントの送信すらできない未熟さに
右往左往の日々ですm(_ _)m
ウチの近所です( ^^) _U~~
けど、10年以上行ってません(笑)、
nice!です。
丸の内線といったらやっぱりこの車輛ですよね。
新しいブログなんですね
また旅行の記事も楽しみです
拝読いたしました。
niceです。
銀座線と丸の内線
昔はデッドセクションで室内灯が消え 予備灯がパッ!と点きましたよね
地下鉄は 春日三球・照代の地下鉄漫才を思い出します(古過ぎ?
地下鉄博物館… 気づきませんでした!
運転趣味レーターは、子供も大人も楽しめそうです。
丸の内線の300型車両が懐かしいです。
都電杉並線の車両はオレンジだったかしら???
記憶喪失… (苦笑)
>「特別展 丸ノ内線開通70周年展 車両編」
荻窪が最寄りの駅なので丸の内線はいつも使ってます。
特別展に行ってみたくなりました。
こんばんわ。
地下鉄博物館のポスターは駅で見ています。
鉄道関係の施設は『混んでる』ていう先入観があって
なかなか出かける機会がありません^^;
丸ノ内線は2010~2012に新高円寺の会社に通っていたので
毎日乗っていましたぁ~~(#^^#)
こんばんわ。
地下鉄博物館のポスターは毎日、駅で見ています。
鉄道関係の施設は『混んでる』ってイメージがあって
なかなか出かける機会がありません^^;
丸ノ内線は2010年から2012年ころに
新高円寺の会社に通っていたので毎日乗っていました♪
こんばんわ。
地下鉄博物館のポスターは駅で見ていました。
鉄道関係の施設は『混んでる』って先入観があって
出掛けたことはないのですが・・・^^;
10年以上前に会社が新高円寺にありましたので
丸ノ内線には毎日乗っていました、
懐かしいです(#^^#)
こんばんは。
今日も来ましたよ♪
丸の内線、東京で初めてのった地下鉄かも
そういえば、仙台の地下鉄も途中から外に出て高架を走ります
ブログのレイアウトとても見やすくて良いです!
地下鉄博物館、面白そうですね。
おはようございます!
横浜市には昭和48年ごろまで走っていた市電の
”市電博物館”があります。 かつて孫と行きました (^0^)!
送信されたかな?
札幌にいらっしゃたら地下鉄に乗ってみてください。
車輪はゴムタイヤなのです。
馴染みがある丸ノ内線の話が面白かったです。線路幅が新幹線と同じとは!
また第三起条件方式のこと、それで次の行く先がアルゼンチンだったんですね。
しかもそれを買い戻してるということは、いつか公開予定なのかしら。